建築家オスカー・ニーマイヤーが生まれた街「リオ・デ・ジャネイロ」
日本から約18500キロ以上離れた街、ブラジル第2の都市リオ・デ・ジャネイロ(Rio de Janeiro)。美しいビーチや住居だけでなく、ブラジルを代表する建築家オスカー・ニーマイヤーがデザインした建築物までが街の景色に美しく溶け込み、2012年に世界遺産に認定された街でもある。リオ市内が一望できる有名な「コルコバードのキリスト像」をはじめとした観光地も人気があるが、2020年には国際建築家連合(UIA)により3年に1回開催される大会UIA世界大会(UIA World Congress)「27th World Congress of Architects 」の開催地として指名(残念ながら2020年の開催は2021年7月に延期)されるなど、建築関係者からも注目されている街でもある。
リオ・デ・ジャネイロの建築家として最も有名なのが1953年にル・コルビュジエと共にデザインしたニューヨークの国際連合本部ビルが有名なオスカー・ニーマイヤー(Oscar Niemeyer)だろう。本名がOscar Ribeiro de Almeida Niemeyer Soares Filhoとかなり長いオスカー・ニーマイヤーは、1907年リオ・デ・ジャネイロで生まれ、1964年の軍部クーデターでオフィスを政府に抑えられそれを機に渡仏。1985年までの約20年間フランスを拠点として活動をする。1985年にリオ・デ・ジャネイロに戻り様々な建築物をデザインする。2012年12月5日に104歳で逝去。
なかでも有名なのが1996年に竣工されたリオ・デ・ジャネイロ州のニテロイにある「ニテロイ現代美術館」。リオ・デ・ジャネイロのグアナバラ湾対岸にある円盤のようなフォルムの美術館からはリオ・デ・ジャネイロの街並みがよく見える。2016年の「ルイ・ヴィトン、2017クルーズ・コレクション」ではニテロイ現代美術館が会場になり、特徴的な曲がりくねったエントランスをモデルたちが歩いた。
他にも、リオ・デ・ジャネイロ郊外には1952年に建築された「カノアスの邸宅」と呼ばれるオスカー・ニーマイヤーの自邸もある。岩と緑と彫刻に囲まれた建物は「ニテロイ現代美術館」とはまた違う彼の作品が見ることができるので、ぜひ行ってみてほしい。
イラスト:ニテロイ現代美術館 (Museu de Arte Contemporânea de Niterói)